2021年半期通過

今年のはじめに、皆さんに年賀状の挨拶文を送りました。あっという間に半年が経過し、今日はNext Halfの初日7月1日です。

正月に、人生のリセットボタンを押しました。

一度、息子たちと同じ20代に立ち返って、もう一度人生をやりなおしたらどうなるだろうと、思います。

リセットした時点で、あたかも輪廻転生で生まれ変わった気持ちで、もう一度人生を見直してみたいと考えたからです。

しかし、67年間継続してきた、生活習慣や思考習慣は、簡単には変えられません。過去の記憶がどうしても自分の行動を同じパターンに引き戻してしまうからです。

新しい生き方として、私が選んだのは、マイケルシンガーの著書サレンダー(The Surrender Experiment)です。日本語ではExperimentがなくなっていますが、まさしく思考習慣を根本から変えて、もう一度人生をやり直してみるという実験です。

サレンダーという意味は、仏教でいうと「無為にしてなす」、つまり天(宇宙の摂理)にすべてをまかせて生活をすることです。この宇宙は無限の叡智とエネルギーに満ちており、人間の本質はそれと同じであるとするならば、小さな人間知識に基づいて行動するのでなくもっと大きな力に基づいて生きてみるということです。

 

理論的にいくらやろうとしても、実際には、思考はあっというまに、肉体的な人間思考に引き釣り戻されてしまいます。既に半年が経過しましたが、まだまだ、富士山の麓の富士吉田神社の境内に入る階段に一歩足を踏み出したくらいかもしれません。しかし、感覚的には、今まで、東京や、大阪方面や、あちらこちらにランダムに思考が向かっていたものが、富士山の方向に向いたということを感じます。道のりは遠いけれど、今までのような大きなブレがなくなったことは間違いがありません。

一昨年、アルバイトであずみ苑という老人介護施設でご老人の送迎ドライバーを半年やりました。毎日、90歳代の高齢者を手伝っていて、身にしみて自分もいつかはこうなるということが実感として伝わってきました。現実はわかっていても、若い頃は、どうしてもそんなことを信じて生きることは出来ません。よく癌の宣告を受けて、余命1年と言われ目覚める人がありますが、高齢になると、余命宣告を人から受けなくても、自然と自分で理解できるようになります。

現在の私の場合、幸にして、後、1年ではないかもしれない。おそらく後10年は余命があるだろうと思います。ありがたいことです。10年あれば、もう一回、人生の実験をやることができそうです。

人生をやり直すというときに、では何をするのか?と普通は思うことでしょう。しかし、サレンダーという生き方は、「何をするか」という生き方ではありません。「自分がどうあるか」ということで、そのあり方そのものを「宇宙にまかせる」ということです。これは、なかなか難しいことです。私は、この60年間、常に人は何をするのか!ということを考え続けて生活してきたわけですから、この思考習慣をやめることは簡単ではありません。

ただ、最近の日々の瞑想と祈りの途中で、時々、その意味が心の奥で直感的に理解できる機会が発生しています。そのときに、後は、「時間の問題だな」、ということもわかってきました。10年間のゆっくりとしたプロセスです。おそらく、これから、今までになかった発想と、行動の習慣が出来てくると思われます。

このサレンダーについては、今年思いついたわけではなく、数年前この本を読んでから気がついていたものですが、やっと今年その第一歩にたどりついたということです。

この本を紹介してくれた人に感謝いたします。

Lessons from The Surrender Experiment by Michael Singer

 

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