サラリーマンと起業家

サラリーマンと起業家には大きな違いがある。いろいろな見方があるが、単純に言えば、サラリーマンは雇われているわけで、出世したとしても何かしらの制約があり限度がある。また、何かやるには上司とか会社の承諾が必要で、自分のやりたいことをやりたいようにはできません。お金は会社のお金で、承諾さえ得れば、いくら使っても自分の給料には代わりがありません。もしうまくいかなかったとしても、若干業績評価が下がることはありますが、会社の損失額に比べると問題はないレベルでしょう。もちろん、最悪降格とかはあるかもしれませんが。

起業家は自分がやると決めたら、自分で決めて自分で行動に移せます。一番大きなことは、上司に承認を求める必要がないということでしょう。もちろんお金は自分の持ち分なので、事業に失敗すれば、(自分の部下の分も含めて)すべて自分の損失となります。サラリーマンと違ってリスクは非常に高くなります。

サラリーマンと起業家のどちらを選ぶかはあなたの好みによります。自分でやりたいことをやって仕事をしたい、または自分の人生は自分で切り開き大きな夢を実現したいというの思いがあるのなら独立起業の道です。

目次

企業生存確率

私は現在次男の起業した会社で役員としての主にサポート役をやっているが、若くして起業して成功することがいかに難しいかを身にしみて感じている。外からみると簡単そうだが、起業はハイリスクのイバラの道。多くの人が夢を求めて起業しても成功するのはきっとホンの一握り。ちょっとネットで成功率を検索してみた。(出典はさだかでないが)

生存率

企業生存率は、

1年:40%
5年:15%
10年:6%
20年:0.3%
30年:0.02%

驚くことに、なんとわずか1年で40%しか生存していない。1年といえば立ち上げたばかりなのに何があったのだろう。さらに5年もたつと85%の企業が倒産してしまいます。10年を超えるとほとんど無に等しくなってきます。開業30周年の会社がいかにすごいかが分かります。これは企業だけではなくお笑い芸人や俳優さん、ミュージシャンも同様で、ブレイクするのは一握りで、ほとんどは陽の目を見る事もなく消えていきます。生存率はギャンブル並み。

失敗する原因はいろいろあるだろうが、いくつか代表的なものをいろいろな人が実体験に基いて説明してくれているので、転載すると。

1. お金をかけすぎて資産がなくなり倒産

多くの人は場所にこだわって一等地などの立地のいいところに事務所を構えたり店を出したりします。しかし、当たり前ですが、そういったところは家賃が高い。また、格好にこだわった会社では人を雇う人件費交通費などが高くなる。場所にこだわって、好立地のところに店を出し、狙い通りたくさんのお客さんで賑わったとしても、売り上げのほとんどは家賃と人件費に持っていかれてしまいます。
また、儲かっている今はいいですが、売上が10年後も続けていけるかというと、ほとんどはそうはいきません。シーズンに左右されたり、流行の変化によって状況はガラっと変わってしまいます。売上が落ちても高額の家賃と人件費の請求は毎月きます。

2. おそまつな事業計画

osomatu

「計画書なんか立ててもそれは予想だし、結局どうなるか分からないんだから意味がない」と、思っている起業家は多い。しかし、この事業計画書をしっかり立てることで、気を付ければ避けられた失敗を避けることが出来ます。事業をはじめて見るとわかるが、思いがけないことが頻繁に起こり、其のたびにコストがかさんでくる。事前に事業計画を綿密にたてようとすると、事前にいくつかのリスクを把握することができて、失敗の数を減らすことができるし、その対策も立てやすくなる。

3.時が経てば、流行は必ず去る

今まで誰もやってなかったような物、これから流行りそうな物、誰にもマネ出来ないような物など、これらの画期的なアイデアで起業に成功したとしても、その個別のブームは必ず去りますし、時代が変われば需要も変わっていきます。1年後、5年後、10年後も続くと問われるとどうでしょうか。一生なくなる事がないと誰もが信じているあのマクドナルドでさえ窮地に立たされ、さらに10年後にはどうなっているかも分かりません。これは生存確率を見れば事実でしょう。

一発やで終わらないためには、時代の流れや環境に合わせて事業内容を継続的に変えていく必要がありますが、たいていの場合最初の成功にしがみついて変化することができず倒産してしまうわけです。

4、店舗を増やす恐ろしいリスク

昔の起業は、全国展開したり従業員の数を増やしたりと、どれだけ会社を大きくするかがステータスでした。しかしそれがどれだけリスクがあることなのかが語られている話が白いたい焼き屋のお話です。(以下引用)

一昔前に、白い色のたい焼きを売る屋台が流行りました。その店は毎日行列を作り、行列をさばききれずに同時にたくさんのお客さんを逃してしまうほどでした。「欲しい」と並んでるお客さん全員に売れないのは見ていて勿体ないですよね。なので、どんどんお店を大きくして従業員も増やします。それでも行列は減らないので、今度は隣町にお店を出してみると、こちらもまた行列を作ります。これだけ売れるんなら東京でやったらどうなるんだろう。そう思って東京にも出すと、テレビにも取り上げられて、作れば作るだけ売れていきました。かなりウハウハな状態です。

そして出す店全て順調なのでドンドンお店を増やし、10店舗以上になりましたが、しかしちょうどその頃、ブームは去りました。白い色のたい焼きという珍しさで人を呼んでいましたが、浸透して珍しくもなくなると入店動機がなくなります。そして大量に仕入れたのに売れずに残った材料は全て廃棄。売れない時期にも増やし過ぎた従業員達の給料は発生しています。さらに都内一等地にも出していたので多額の家賃が払いきれずに全て閉店。あれだけ毎日行列を作って稼いでいたのに最後には1億の借金しか残りませんでした。

========================引用終わり====================
最近のグルメブームで、ちょっとテレビで商品が宣伝されると行列ができるお店として有名になるところが多いですね。しかし、2年後には全く見向きもされないという例は枚挙に暇がないですね。大切なのは自分の丈にあった範囲でビジネスをするということです。

私が見る限り、上記の事以外にも、マーケティングや人事管理、物流など、ビジネスの基本的な経験不足で多くの起業家が全く同じ間違いを繰り返し倒産してしまいます。特に若くして経験不足で始めた場合にはこれらのリスクは極めて高いわけです。

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